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理経メールマガジン
(2019.6.28 掲載)
いつ起こるかわからない『災害』への対策として、理経の取り扱う防災ソリューションをご紹介します。
土砂災害を疑似体験!東広島市消防局と広島大学と共同開発した災害体験・訓練用バーチャルリアリティ(VR)
今月も終わりに近づいていますが、6月は土砂災害防止月間であることを皆さんはご存じでしょうか?国土交通省では、昭和58年より土砂災害の防止と被害の軽減を目的に、都道府県、市町村などと連携し、住民参加を主とする諸行事や活動に重点を置き、土砂災害防止意識の普及活動、警戒避難・情報伝達体制の整備などを推進しているそうです。
理経ではVR(バーチャルリアリティ)を活用し、火災現場から脱出するまでの一連の流れを疑似体験できる防災訓練用VR製品を開発し、防災訓練を実施している企業や自治体、学校、工場などの多くの方々に体験いただいています。
VRによる防災訓練は、目新しさから若・中年層の防災学習への興味を高め、没入感や臨場感により参加者に意識改革を促せること、参加者が訓練時の行動選択に対し、即時にフィードバックが得られることなど、防災意識の維持向上や被災を最小化することに大きく貢献できると期待されています。
今回はそのVR技術を応用した「土砂災害編」をご紹介します。
どんな製品でしょうか?
「避難体験VR『土砂災害編』〜平成30年7月西日本豪雨災害から学ぶ〜」
平成30年7月に西日本で豪雨災害が発生し、幅広い地域で甚大な被害に見舞われました。その後の消防局や大学による土砂災害現場の調査や被災者の方々にご協力いただいたヒアリング結果から、避難準備や避難行動を適切にできるかがもっとも重要な課題であることが明らかになりました。
本製品では、西日本豪雨の土砂災害発生前から災害発生にいたるまでの気象状況および住宅付近の状況を再現し、災害の疑似体験をすることで、避難のタイミングなどについて体験・学習することができます。豪雨による土砂災害を対象とした、大学・自治体・民間企業の共同開発としては全国初の災害体験VRとなります。
製品の特長は?
・VRゴーグルを使用し、360度の臨場感溢れる映像を体験可能。
(のぞきこむ、しゃがむといった動作も可能)
・平成30年7月に発生した西日本豪雨の状況を基に、被災状況をVR内で再現。
・体験シナリオ制作は、実際の被災者へのヒアリングを行い、実体験に基づく土砂災害発生状況を再現。
体験者の感想
平成31年4月、昨年の豪雨で犠牲者が出た地区の中学校において、全校生徒(411人)を対象に本VRを用いて防災教室を実施しました。
参加した411人にアンケート調査した結果、「体験を通して土砂災害に関する知識が増えた」については、339人(82.7%)
「体験を通して早期避難の意識が高まった」については、361人(88.0%)
という結果が得られました。
また、「今回学んだことを家族にも伝えて災害に備えたい」、「時間経過とともに被害が拡大することが分かった」という声が出ており、防災教育として一定の効果があることが実証されました。
今後の展開について
局所的な豪雨に伴う被害は全国的に増加しており、事前に災害状況を想定する重要性が高まっています。自治体を通じた一般市民の啓発をはじめ、企業のBCP対策においての活用を想定しています。
理経では、本製品のみならず、防災に関連した取り組みに注力しています。より多くの方に防災へ目を向けてもらうべく、山間の地区を対象とした土砂災害以外にゲリラ豪雨などによる河川氾濫を疑似体験できるVRコンテンツの開発も進めています。
避難体験VR「土砂災害編」RIVR-S-1/S-2 詳細ページ
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