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理経メールマガジン
(2015.8.5 掲載)
04「電力自由化って何?」
このコーナーでは「いまさら聞けない業界用語」と題し、理経が取り扱う製品のなかから、今話題になっているキーワードについてご紹介します。
第4回となる今号では、2016年4月から開始される「電力自由化」を紹介します。「自由化」になったら何がどうなるの?
私たちの生活にどんな変化が起きるの?という疑問を解決します。
登場人物紹介
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広報部入社7年目。知識豊富でちょっぴり強気な姉御肌。趣味はゴルフとお酒。
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営業部入社3年目。好奇心旺盛で打たれ強い性格。自社製品について日々勉強中。趣味はマラソンとお酒。
せんぱ~い、聞いてくださいよ!今月の電気料金めちゃくちゃ高かったんですよ~!
ゲームばっかりやってるからかなあ?
はぁ?まったく呆れるわね。何時間やってるの?夏は猛暑日が続くとエアコンがフル稼働になるから、電気代が高くなる時期ではあるけど…
そうですよねぇ。電気代安くなる方法ありませんかね~?電力会社さん、お願いしますってかんじですよ~
そういえば2016年から「電力自由化」が始まるでしょ?大手電力会社以外に、経産省に「特定規模電気事業者」として登録された事業者は710社(2015.07.31現在)で、まだ徐々に増えてるわね~
ななひゃく!?電気事業者ってそんなにあるんですか?知らなかった!
電気事業法の改正で2000年、2004年と段階的に電気の小売りが自由化されて、製紙メーカーやガス会社、それに通信やサービス業などの企業が電気事業に参入できるようになったのよ。
でも、そのほとんどは高層ビルや工場、そしてスーパーなんかの大量に電力を消費する企業向けに販売をしているの。そして最終段階として、2016年に家庭向け少量電力の小売りも自由化されるわ。そういった事業者は数十社と予測されているけどね。そのなかから個人の意思で選べるようになるのよ。
その数十社のなかから、どうやって決めればいいんだろ?
そこがポイントね。いろいろな事業者が加われば、それぞれの業種の特性を生かしたプランがでてきて、価格競争も生まれるでしょ。発電する方法だって風力、原子力、太陽光、水力とか。
ほとんどの電力会社は、単純な電気販売にサービスを付加して販売することを検討しているの。
ガス料金とか携帯電話料金を電気料金と一緒に支払いできれば、管理も楽だと思わない?
確かに!ってことは、各社のプランをよく考えた上で契約しないといけないな~
そうすると、電気代が安くすむかも!ですね。
そうね。安い電気を決め手にプランを選ぶのもいいけど、環境への優しさでクリーンエネルギーで発電した電気を選んだり、地元で発電された電気で地域への貢献度を考えて選んだりもできるわよ。
なるほど~。勉強になります。
しかも、もっと興味深いことに、「特定規模電気事業者」のなかには、大手電力会社に頼らず、自分たちで発電のシステムを構築しようとする企業もあるのよ。
へぇ~ 発電のシステムを自分たちで!?ってなると、送電って上手くいくんですかね?実際に設備を建設してから発送電して、ダメだった~ってなると時間も人手もコストも無駄になっちゃいますよね?
いいところに目を付けたわね。そこで、電力系統や送電網に接続して起こり得る相互作用を事前にシミュレーションするソフトウェアがあるの。それが「PSCAD (Power System CAD)/ EMTDC」よ!
おぉ なんかかっこいい名前ですね!なんか聞いたことがあるような…。
理経で扱っている製品ですよね?
そうよ。送電網に接続する際に起こり得ること(相互作用)、例えば、事故が起きた時の対応方法を事前にソフトウェア上でシミュレーションすることができるの。
「PSCAD/ EMTDC」で事前にシミュレーションしておけば、実際想定される問題も事前に把握できるし、コスト削減にもなるし一石二鳥ですね!
そうね。2020年には発電と送電を別企業が担う「発送電分離」が行われるし、事前に接続した際のシミュレーションをする必要性は、さらに高まってくると予想できるわ。
そうやって各社、安定して電力を供給できると、僕たちも安心ですよね~。これからどんどんホットな話題になりますね。ゲームばっかりしてる場合じゃないな!(汗)
ゲームはほどほどに!生活に関わる身近なことだから、興味を持って新聞やニュースを見なきゃダメよ!
製品紹介
「PSCAD/EMTDC」
Manitoba社製「PSCAD/EMTDC」は、複雑な電力系統の電磁過渡現象をシミュレーションする目的で開発されたソフトウェアです。グライフィカルな電力系統の構築、解析の実行及び高精度な結果の出力などが可能。豊富なコンポーネントを標準搭載し、ユーザー独自のコンポーネント作成も可能です。
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- 部品機器営業部 第2グループ
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