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理経メールマガジン
(2017.3.23 掲載)
防災体験編
前々回のチャレンジ企画「滝行」で心技体を鍛え、日々の営業にも自信がついてきた営業部のまなぶくん。さらなる自己改革のために次に選んだテーマは「防災対策」!同僚や先輩とともに防災体験ツアーに行ってみました。いつ災害が起こっても迅速に対応できるよう、みなさんも一緒に防災知識を身につけましょう!
登場人物紹介
-
まなぶくん
入社5年目。
営業部所属 経営学部卒業。
打たれ強く愛社精神が強い。
勉強が苦手。
趣味はマラソンとお酒。 -
えびちゃん
入社7年目。
広報部所属。3DCG学科卒業。
知識豊富でちょっぴり強気な姉御肌。
趣味はゴルフとお酒。 -
とみー
入社2年目。
営業部所属。法学部卒業。
クールで我が道を進むタイプ。
趣味はマラソン。 -
おのさん
入社6年目。
役員室所属。理学部卒業。
態度は大きいのに実は小心者のワーキングマザー。
趣味は掃除とドラマ鑑賞。
【本所都民防災教育センター 本所防災館】
東京都墨田区、JR錦糸町駅からスカイツリーを眺めながら10分ほど歩いたところにある「本所防災館」。「模擬災害を体験しながら学び、もしもの時の防災行動力を身につける」をコンセプトに、地震・消火・煙(または都市型水害)・応急手当(または暴風雨)が体験できる防災体験ツアーが実施されており、無料で参加可能。平日でも小学生から外国人まで多くの人で賑わう人気の施設。
9:00 本所防災館到着
-
防災館では「東京防災」を使った
学習コースも実施されています。 - とみー
- ここが「防災館」かー、思ったより立派な施設で館内も広いっすね。
- まなぶくん
- なんかわくわくしますね!さっそく売店で『東京防災』買っちゃいました!
- おのさん
- あ!それ都民以外からすごい人気ですぐ売り切れちゃうやつだ!都民には無料で配布されてるんですよね。私も欲しい!
- えびちゃん
- 買うのは後よ!ロッカーに荷物預けて、まずは、4階の防災シアターに集合よ。
9:10 防災体験ツアー スタート
防災シアター
ミニ映画館のような部屋で、音響システム、座席の振動など、インパクトのある演出を用い、地震をテーマに迫力ある映像が上映される。
- とみー
- 東日本大震災の映像をもとに、あのとき日本中で何が起こっていたのか、地震や津波のメカニズムと合わせて説明していて、すごく分かりやすかったですね。
- まなぶくん
- 映像と音響に合わせてイスが揺れて、臨場感すごかった!
- おのさん
- あれからもう6年ですね…。毎日忙しくて、最近忘れかけてました。改めて考えさせられますね。復興のところとか泣きそうでしたよ〜。
- えびちゃん
- そうね。被災地では今でも日常を取り戻すために必死に頑張っている人とか、復興に尽力している人は沢山いるのよね。改めて、自分にできることがあれば、やらなきゃって思うわね。
- まなぶくん
- よし!地震や津波の仕組みや怖さを再認識したところで、本題の防災について学びに行きましょう!
ここからはインストラクター(以下、イントラ)の方がツアーの案内をしてくれます。
消火体験コーナー
最初に消火器の種類や使い方について学んだ後、火災をシミュレートした大型のスクリーンに向かって、実際に消火器を使って消火訓練を行う。
- イントラ
- 消火器はどれも同じに見えますが、粉末が出るのか水が出るのか、噴射時間はどれくらいか、それぞれ違いますので、一度、身近にある消火器のラベルを見て確認してください!
さて、実際に火が出て、いざ消火器を使うときに一番大事なことは何でしょう? - 一同
- ・・・・・。
- イントラ
- 一番大事なことは、逃げ道を自分の後ろに確保することです。火の向こうに逃げ道があった場合、火が広がって逃げられなくなる可能性があります。まずは、自分の逃げ道を背中にして消火器を使ってください。
では、実際に消火器を使って訓練してみましょう!
今回は水が出るタイプの消火器を使用します。スクリーンの火が出ている部分に向けて、消火してください!
それでは、スタート!!
(スクリーン上の部屋のストーブから火があがる)
- 一同
- 火事だー!!!
- とみー
- おっと、消火器って意外と重い。
- まなぶくん
- まずはロックを外して、ホースを持って、握るっと…。
- おのさん
- ちょっと、早くして!遅い!!全然消えてないし!(汗)
- まなぶくん
- えっ?本当だ、なんで!?火が消えない(汗)
- えびちゃん
- まなぶ君、ちがう!もっと下に向けて噴射して!
- とみー
- あ〜、終わっちゃった。意外と難しい・・・。
(画面に「消火失敗」の文字)
- イントラ
- 火を見ると全体に水をかけたくなりますが、消火のポイントは照準を「火」ではなく「火の元」のストーブに向けることです。覚えておいてください!
応急手当体験コーナー
心肺蘇生法などの応急手当を訓練用の人形を実際に使って体験。また、AED(自動体外式除細動器)も実際に使用しての訓練。
- イントラ
- みなさんの学校や職場にAEDはありますか?もしもの時のために、AEDがどこにあるかを把握しておくとよいですね。都内では救急車を呼んでから到着するまでの平均時間は8分です。この数分が命に関わる可能性もありますので、心肺蘇生とAEDで救える命をつなぎましょう!
(1)意識の確認、救助の要請
- 肩をたたき声をかける。
- 反応がなければ、できるだけ人を集めて「AEDの確保」と「119への連絡」を要請。
※大勢の人がいる場合「誰かが救急車を呼んでいるだろう」と思い込み、実際は誰も呼んでいないという可能性があります。2名にはきちんと指名しましょう。
(2)呼吸を確認。呼吸がなければ心臓マッサージと人工呼吸
- 胸部が上下しているか観察。
- 動きが見られない場合は、心臓マッサージを行う。
- 左右の胸のちょうど間の部分に両手を組んで置き、手の付け根で深さ約5cm沈み込むように、強く、速く、絶え間なく押す。
(3)AEDが到着したら、すみやかに装着
- AEDの電源を入れる。
- スピーカーから音声ガイドが流れるので指示に従う。
AEDバック上部にイラスト付き説明書、AED本体、右のシルバーの袋に電極パット2枚が収納されている
※電源を入れ、電極パッドを貼ると、心電図解析が自動的に始まる。
※電気ショックが必要かどうかはAEDが判断する。音声ガイドに従い、心臓マッサージを続ける。蘇生を行い呼吸が戻っても、救急隊が到着するまではAEDの電源は切らず、装着したままに。
- とみー
- AEDに初めて触ったけど、やることはシンプルで分かりやすいですね。
- おのさん
- 電気ショックって言葉だけで絶対無理って思ってたけど、音声の指示通りに動けばいいんですね!これなら私でも使えるかも!
- まなぶくん
- 僕もこれで自信がつきました!でも…心臓マッサージでヘトヘトです…。
- えびちゃん
- 救急車が来るまで平均8分。その間、心臓マッサージも継続して行わないといけないから、かなり体力がいるわね(汗)
- とみー
- 一人じゃ無理かも〜(汗)
煙体験コーナー
煙の特性や危険性、誘導灯や避難方法、「おかしも(おさない・かけない・しゃべらない・もどらない)」について学ぶ。
正しい避難方法を身につけ、煙の出ている暗い通路での避難訓練を行う。
- イントラ
- みなさんには、実際に煙が出ている通路に入っていただきます。誘導灯に従って出口を目指してください。煙は高いところに集まるので、煙の中を歩くときには必ず低い姿勢で進んでください。左手にはハンカチなどを持ち、口を押えて煙を吸い込まないように、右手の甲は壁に沿わせながら進んでください。壁がどんどん熱くなると感じたら、火元に近づいている可能性があるので、逆の方向に避難してください。途中にあるドアは、引くタイプや押すタイプなど、いろいろなドアが用意されています。
それでは、落ち着いて避難してください!
- おのさん
- あれ、意外と暗い、うーん、どっちが出口かわからない!!
- えびちゃん
- 誘導灯があっちにあるわね、行ってみよう。
- とみー
- おのさーん、みんなが付いてきてないですよ!置いて行かないでください!
- おのさん
- あれ、この扉開かないんだけど!押しても、引いてもー!
- とみー
- スライドじゃないですか?
- まなぶくん
- わー、煙が出てきましたよ。意外と煙いですね。
- えびちゃん
- まなぶくん、姿勢は低く。本当の火事なら一酸化炭素中毒になるわよ!
- まなぶくん
- そうでした!訓練とはいえ、焦りますね(汗)
- とみー
- 普段こんな体験はできないですね!
地震体験コーナー
本物そっくりの地震を体験し、その恐ろしさを知り、いざという時の行動を身につける。
- イントラ
- みなさんには、震度7の揺れを20秒間体験していただきます。揺れが始まったら、頭を守りながら机の下に避難してください。揺れがおさまったら、ドアを開けて出口を確保してくださいね。
大きな地震では、落ちてくるものから、いかに身を守るかが重要なポイントです。実際には頭だけでなく、体全体を守ってください。それでは、怪我をしないように気を付けて!始めます!
- おのさん
- えーこわいこわい、むりむりむりー(涙)
- とみー
- まだ揺れてませんけど。
〜立っていられないくらいの激しい揺れが始まる〜
- まなぶくん
- おお、すごい〜
- えびちゃん
- まなぶ君、頭を守って!みんな、机の下にぃぃ〜(汗)
〜家具(段ボール)が倒れてくる〜
- おのさん
- ぎゃあぁぁ〜〜〜〜!!
- とみー
- 机もずれてく〜!!
- えびちゃん
- 端っこ!机の脚をおさえて!!
〜揺れがおさまる〜
- とみー
- 震度7ってこんなに揺れるんですね。
- まなぶくん
- 本当だね、分かってるのにパニクッた。全然動けなかったです…。
- おのさん
- ほんと怖かったぁ…足がガクガクです…(涙)
- えびちゃん
- おのさん、その割にはドア開けに行ってて冷静だったね。
- イントラ
- 首都直下型地震が30年以内に起こる確率は70%と言われていますね。みなさんは、降水確率が70%の日は傘を持って出かけますよね?それと同じように、地震に備える必要があります。巨大地震は、30年後、10年後、明日、いつ来るか分かりません。今日帰ったら、さっそくみなさんで防災について見直してみてください。
11:30 防災体験ツアーを終えて
- まなぶくん
- 今回の防災体験ツアーに参加して、防災への意識が強くなったし、自信もつきました!
- とみー
- 災害現場に遭遇しても、正しい知識と対処方法を知っていれば生存率がぐっとあがるんですね。
- おのさん
- 最初は不安も怖さもあったけど、参加してみて本当によかったです!でも、すっごく疲れました。
- えびちゃん
- 暴風雨体験も気になったけど、また今度ね。日本は「地震国」とも言われているし、決して他人事ではないわね。会社に帰ったら、さっそくみんなにも今日学んだことを共有しましょう!
- 一同
- はい!!
さまざまな防災体験ができる本所防災館。他にも「暴風雨体験」や「都市型水害体験」ができます。
知っておきたい防災知識をしっかり学べるツアーなので、ぜひ、同僚やご家族と行ってみてはいかがでしょうか。