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理経メールマガジン
(2020.11.27 掲載)
「ローカル5G」を超える無線システムのご提案
「FWA(固定無線アクセス)」通信が結構便利です!
「大容量の高速通信」「低遅延」「多接続」が特徴の「5G」は個々人が楽しむだけでなく、さまざまな分野や産業で利活用が期待されています。「5G」が普及していくなかで、ビジネスシーンでは「ローカル5G」という言葉を聞くようになりました。これは、通信事業者(キャリア)に頼らず、「5G」を自営のネットワークとして構築するというものです。プライベートなネットワークとして、さまざまな用途で利用できる可能性があります。
今回理経がご提案するのは、「ローカル5G」と同様のシステムを実現でき、さらに「ローカル5G」の課題も解決できる「FWA」を使ったネットワークシステムです。
そもそも「5G」ってなに?
「5G」という言葉はよく聞くようになったけど…。イマイチよくわからない。という方は多いと思います。一番身近に感じられるスマートフォンは、各通信事業者が「5G」のサービスを2020年3月から都市部を中心に開始しました。しかし、空港や駅といった公共施設が中心で、利用可能なエリアはまだ限定的です。基地局の設置、衛星通信で利用される電波との干渉など技術的な問題もあり、段階的にサービスを展開していくようです。
「4G」と「5G」を比べると、通信速度は20倍、遅延速度は10分の1、同時接続数は10倍と言われ、10倍以上の効果が期待できます。「5G」が普及すれば、自宅の高精細TVでスポーツ観戦や音楽などをストリーミングで楽しんだり、快適なテレワーク環境が実現できます。医療現場では、遠隔診断やロボットによる遠隔手術の操作、建設現場や災害発生時に遠隔で重機や機器操作が可能になり、自動運転も「5G」の環境で開発が加速すると言われています。
一方、あらゆるものがインターネットに接続すると、情報漏洩のリスクが高まることが予想されるため、セキュリティ対策やリスク管理をどうするか、課題が残ります。
広がる無線システムへの要求
「5G」は通信事業者が展開しており、広範囲なエリアで活用できるようになるには、まだ時間がかかります。従来、ビジネスで活用される無線ネットワークといえば、Wi-Fiが多くを占めています。しかし、狭い範囲をカバーするのに向いているWi-Fiは、「Wi-Fiよりも広い範囲で使いたい」「10kmをカバーすると言われているLPWA(低消費電力で長距離通信)よりも早い速度を双方向通信で使えないか」「工場内で誤動作を引き起こす懸念があるので2.4GのWi-Fiは使いたくない」「5GやLTEなど通信事業者のサービスは、インターネット経由になるため、セキュリティが保てるか今一つ不安がある」などといった声があるのも事実です。これらの要望や懸念を解決するネットワークシステムとして、「ローカル5G」が脚光を浴びています。
「ローカル5G」ってなに?
「ローカル5G」は5G技術を独立したネットワークで使えるように構成されています。「5G」は先述した以外に、災害や大規模イベントなどでネットワークが混線して接続しづらくなる、ネットワークが外部環境に左右され機器の制御に問題が発生する、といったことが想定されますが、「ローカル5G」はその心配もなく、安心・安全なセキュリティ通信が可能になります。
Wi-Fiよりも広範囲なエリア(約5㎞程度)で、必要なときに必要な場所で5Gネットワークを構築して活用できます。利用用途としては、IoTや工場向けスマートファクトリー(4.5GHz)、そして建設現場など遠隔での機器操作や運転などが想定されます。
ただ、「ローカル5G」の実現には課題もあります。現在、「ローカル5G」のコアネットワークは、制御用にLTE規格の周波数帯を使うため、そのための設備と帯域を必要とします。また、制御を行うためのサーバとその管理コストも必要になります。
「FWAシステム」で「ローカル5G」環境を実現!
理経が販売している「FWAシステム」は4.9GHz帯を使い、独立した無線通信ネットワークを提供しています。「高速通信」、「低遅延でハンドオーバー(※)」、「複数端末を1つの基地局で収容」することが可能で、「ローカル5G」の使い道のほとんどをカバーできます。さらに、より長距離で最長約40kmの広範囲に使用することができます。子機側が時速200km以上で動く列車や車との通信が可能なモデルなど、さまざまなシーンに合わせたソリューションが提供できます。また、制御用の機器や帯域も必要がなく、専用のサーバを用意する必要もありません。独自規格で規格が統一されているため、セキュリティも高いと言えます。
※ ハンドオーバー:接続する基地局を切り替えながら通話や通信を続ける技術。
FWAシステムの実例
自治体用長距離インフラ事例
市の防災インフラを無線で構築。土砂災害で有線インフラが不通となっても問題ない。監視カメラの映像伝送や、IP告知端末での放送に利用。
トンネル内無線インフラ事例
工事中のトンネル内では携帯電話の電波も届かない。FWA無線でトンネル内の通信基幹を構築。近距離の足回りはWi-Fi無線を利用し、Wi-Fi対応IP電話でライフラインを確保。
高速鉄道内Wi-Fiサービス/監視カメラ用無線インフラ(メーカー海外事例)
列車内Wi-Fi環境の実現と監視カメラの映像伝送用に高速鉄道用RADWIN社「Fiber in Motion」製品で無線インフラを実現
理経は、上記のFWAシステムを使った自治体向け防災情報伝達システム構築のほか豊富な納入実績があり、無線機の配置検討から伝搬調査、設置調整までお手伝いができます。また、電源設備のない場所でのソーラーシステムとの組み合わせなどの実績もあります。
ご興味、ご相談がございましたら、ぜひ下記までお問い合わせください。