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株式会社理経（本社：東京都新宿区、代表取締役社長 黒田 哲夫 以下、理経）は、カナダのUnlimi-Tech Software社（本社：カナダ、オンタリオ州オタワ　CEO：Chris Bailey 以下、Unlimi-Tech）と新規販売代理店契約を締結し、ファイル高速転送ソフトウェア「FileCatalyst（ファイルカタリスト）」の販売を開始したことを発表いたします。

近年、映像の高精細化が進みフルHD（1920×1080ピクセル）の映像コンテンツが一般化し、2014年には4K（3840×2160ピクセル）の本放送が予定されビデオデータ量が大幅に増加します。また、製造業においては2次元設計から3次元設計への移行が進み、設計データサイズは飛躍的に大きくなっています。今後も企業が取り扱うデータ量は増加の一途が見込まれ、巨大なデータをいかに効率的に遠隔地に転送するかが課題となっています。

今回、販売代理店契約を締結したUnlimi-Tech社は、映像、放送、製造業界などにおいて現在、特に人気のあるFTP（File Transfer Protocol）ファイル転送用Javaアプレット（※1）「UnlimitedFTP」を開発した企業として、地位を確立しています。

同社の「FileCatalyst」は、様々なスケジューリング機能、管理機能を備えたUDP（※2）ベースのファイル高速転送ソフトウェアです。公共放送局や、研究機関、通信キャリア、ゲーム開発会社メーカー等に採用され、ギガバイト単位のデータを高速転送することでデータ転送時間の大幅な短縮が可能となり、高い評価を得ております。
オランダの公共放送局VPRO Televisionは、「FileCatalyst」の導入で、撮影したH.264HD映像素材を船舶上から衛星回線を利用し、高速に転送することに成功しました。不安定な船上での衛星アンテナを使った衛星通信の遅延は、600ミリ秒から最大3000ミリ秒にも達し、2Mbpsの回線を契約していたものの、一般的なファイル転送ソフトウェアでは実効速度が約1/30の70kbpsでした。これに対し「FileCatalyst」の使用時は、遅延の影響を受けることなく2Mbpsの帯域幅をほぼ使い、通常では通信さえ難しい劣悪な環境でも、大容量の映像データを高速、且つ安全に転送することに成功しました。

特長

• UDPベースの独自プロトコルを使用することにより、遅延の大きい衛星回線や国際間の地上網での通信回線上でも、帯域幅を最大限活用したファイル転送が可能
• 最大10Gbpsの転送速度を実現
• UDPベースでのファイル高速転送をしながら、同時進行でデータ圧縮(WinZip, Gzip)
• 更新された差分データのみ転送する「Delta(デルタ)ファイル転送」
• UDPプロトコルが使用できない場合、TCPセッションを多重化してファイルを高速転送
• アップロード/ダウンロードの時間帯、速度、曜日、日時などに応じて様々なスケジューリングが可能
• クライアント毎に禁止事項を設定可能（ファイルのアップロード/ダウンロード、上書き、削除、フォルダ編集、DL速度、UL速度、データ転送量等）
• 別端末からのリモート監視や、ファイル転送成功時/失敗時のメールアラート
• その他オートレジューム（※3）機能、MD5チェックサム（※4）機能、AES暗号化（※5）等

今後の展開

当社は、衛星通信関連、放送関連、通信事業者、製造業、ゲーム開発会社などに当ソリューションを提案・拡販し、より一層の生産性の向上に貢献していきます。

<注釈>

※1 JAVAアプレット：ネットワークを通じてWebブラウザにダウンロードされ、ブラウザのウィンドウに埋め込まれて実行されるJavaプログラム

※2 UDP：User Datagram Protocolの略。コネクションレス型で、パケットの順序や欠落を保証していないかわりに、負荷が軽く高速に動作するプロトコル

※3 オートレジューム：途中まで転送したファイルを、自動で続きから転送できる機能

※4 MD5チェックサム：ファイルチェックで32桁の「チェックサム」を作成・比較し、データが破損していないことを確認できる数値

※5 AES：Advanced Encryption Standardの略。米国政府が政府内の標準として策定した暗号化規格

※記載されている製品名、社名は、各社の商標または登録商標です

Unlimi-Tech Software社について

株式会社理経について